戦後、結核回復者は結核による体力低下や後遺症などのため、働きたくても働ける場所がありませんでした。そこで昭和24年、結核回復者4名が自らの手で働く場をつくりました。それがコロニープリント社で、現在の熊本県コロニー協会の礎です。
熊本から始まったコロニー運動は全国へと広がり、コロニーと名のつく事業所が全国にできました。昭和35年、全国コロニー協議会(現在の一般社団法人ゼンコロ)が発足、経営基盤の安定を図るため、お互いに交流を深めています。
私たちは戦後の混乱のなかから、自らが生き、働く場をつくる事業と運動を共同してすすめてきたが、障害を理由に生きる諸権利が制限され、その状況は今日もなお続いている。私たちが願う進歩した社会とは、すべての人々の自由と尊厳が守られ、平和で人間らしい生活を送ることができる社会であり、このことは人類共通の願いである。
私たちはそうした人間尊重の理念にたち、完全参加と平等と障害者の働く権利の具体的な保障をめざし、わが国の関係制度や社会・経済・文化的諸条件の改善を図り、すべての人々が幸せに生きることができる社会の実現に向けて連帯し、積極的に行動する。
ゼンコロマップ
ゼンコロは1961年10月創立以来「開拓者の心」を基本姿勢に「完全参加と平等」の実現のため積極的に運動を続けています。現在、全国10の社会福祉法人で構成され、50を超える施設に3,400余人の障害者と健常者が共に働いています。各法人とも企業的職場づくりを進めながら、それぞれの特性を活かしたさまざまな事業に取り組んでいます。